1983年、「マクロス」に続きスタジオぬえが挑戦した「超時空シリーズ」第2弾!!
宇宙と地球をつなぐ軌道エレベーターが築かれた2062年。地球では2つの陣営に分かれ争う中、自由宇宙軍の軍人、桂木桂(けい)は時空振動弾を発動。そのため時空が混乱。桂は20年後の混乱時空へ飛ばされてしまう。そこはさまざまな種族と文明が混在し、争う世界。混乱した時空の修復の鍵「特異点」として狙われる桂は、エマーン人のミムジィらと旅をしながら、愛機・オーガスで戦うのだった。
(C)1983 BIGWEST・TMS
西暦2062年、二分化した世界。軍パイロット桂木 桂(かつらぎ けい)は軌道エレベーター破壊の為、時空振動弾を作動させる。しかし、それにより時空間の壁が破壊され様々な平行宇宙が存在する異世界に桂は飛ばされてしまった。桂はその世界の住人エマーン人の少女、ミムジィやシャイアらに助けられるのだった。
時空振動弾の爆発で見知らぬ世界に飛ばされてしまった桂木桂。それは平行時空が入り混じった20年後の地球だった。エマーンとチラムという軍勢が争う中桂は自分が「特異点」という存在であると聞かされる。そして桂はエマーンとチラムの双方から追われることとなった。
ミムジイに助けられキャラバン船に避難した桂。執拗に攻撃してくるチラム軍に、桂はエマーン人の戦闘機モラーバーで出撃し見事撃退する。機体修理の道中で、アンドロイドの少女モームと出会い、桂はモームを購入、連れて帰ることとなった。
桂とモームを連れたシャイア一行はあアトランタという街に滞在する。そこにチラム軍が襲ってきた。桂が乗って来た戦闘機を修理、改造し変形可能な戦闘ロボットが完成前だったが、モームの活躍により戦闘ロボットは完成。無事チラム軍を撃退するのだった。
“オーガス”と命名された変形可能な戦闘ロボットは、何者かに盗まれてしまう。何とか見つけ出したオーガスはアトランタの村人がロープで引きずっていた。監禁された孫娘たちを救うためだと聞いた桂は、オーガスでチラム軍駐屯地に向かう。
商売のためグレープ狩りに向かうシャイア一行。しかし仲間のジャビーはその森のエリアが空間移転することを予測し、警告するが、みな本気にしない。そんな時、チラム軍が攻撃をしかけてきた。オーガスで反撃に出る桂。だが敵は50機。多勢に無勢でピンチの桂だったが、ミムジィの機転でチラム軍に乱れが生じるのだった。
チラム勢力圏から脱出しかかってきたシャイア一行は海を航行する。海を見た桂は元の世界の恋人ティナのことを思い出す。ミムジィはそんな桂の存在が日に日に大きくなっていった。一方アンドロイドのモームも桂に恋愛感情を抱くのだった。
チラム軍の攻撃で地中海を行けなくなり、陸路をいくシャイア一行。ひと時平和な時を楽しむ一行。しかしミムジィが桂に惹かれていることに気が気でないスレイ。スレイは桂をけん制する。その時チラム軍が攻撃をしかけてきた。
チラム軍に追われ、ヨーロッパに逃げ込んだシャイア一行は戦場跡からジャンク品を回収しファンスイという国に入った。独裁女王の圧政に苦しむ首都パラで革命軍と出会う。エマーンが貸した土木工事用の破砕砲を取り戻すべく桂はオーガスで出撃する。
大陸の平原を行くシャイア一行を、山賊の騎馬隊が襲撃してきた。モズク族という山賊に連れ去られそうになったミムジィを守ろうとスレイは立ち向かったが負傷してしまう。シャイアはジャビーに火を吐かせ、モズク族を退散させたのだった。
シャイアはチラム軍の特異点センサーをかく乱する妨害作戦を実行。だがチラム側はお見通しだった。作戦が成功したと安心したところにチラム軍が攻撃をしかけてきた。攻撃されるオーガス。しかしそれは敵を欺くためのダミー(偽物)だった。
この世界を修復するには特異点・桂がカギであると考えるシャイア。しかしそのことは桂には知られたくなかった。一方チラム軍の女性パイロット、アテナが新型の可変メカ、ナイキックで出撃してきた。ジャビーはこのアテナはもう一つの特異点であると察知する。
チラムから逃れ、エマーンを目指すシャイア一行。チラムをかく乱するために囮作戦をたてる。囮パイロットに志願したスレイはミムジィに別れを告げるとカスピ・クレーターに飛び出した。一方チラム軍のサングラスの男の部隊が襲撃してきた。
サングラスの男、オルソンはアテナに対し「特異点が世界修復の鍵であるから攻撃してはならない」と諭す。桂を無傷で捕らえることを理解したアテナ。だがチラム軍では「特異点なしで時空修復する」作戦D計画のためオルソンを任務から外すのだった。
エマーンに入ったシャイア一行はパーティを開くが、スレイを失ったミムジィと、その一因となった桂は、楽しめない。その時、謎の男から通信が入る。怪しむ桂に、その素性を明かす男。それは時空振動弾爆発で、桂と別れ別れになっていた同僚で親友のオルソンだった。
エマーンでは桂の扱いを巡り紛糾した。世界修復のため、思考改造をしようとするトーブ家はシャイアの生家であり双子の妹マニーシャが指示していた。シャイアはマニーシャのもとから桂を連れ出すのだった。
ミムジィが高熱を出し倒れた。そんな時にシャイア一行はエマーンから追ってきたマニーシャの艦隊に襲われた。その戦場で桂は行方不明になっていたスレイと再会した。スレイはミムジィが倒れたことを知ると、急いでミムジィのもとへ駆けつけた。そんな中にもシャイアたちの船は、マニーシャに追われ続ける。
シャイア一行を執拗に追マニーシャ。幼いことは仲の良かった姉妹だったが今では、エマーン界を救うために、という決意がそうさせた、一方チラムを脱したオルソンをアテナは命令に反し助けようとしていた。
桂のオーガスを追うアテナ。オルソンはそんなアテナを止めようとする。その時、桂たちの戦闘空域に時空転移が発生。桂とアテナはまきこまれ、時間流の中を流されていく。地震によりアテナの乗るナイキックが地中に呑み込まれそうになった時、桂はアテナを助けるのだった。
無事に、タイムスリップから戻りシャイア一行と再会できた桂。そんな時マニーシャたちがオルソンを追っていることを知り、桂はオルソンを援護しシャイア一行のもとへ連れていく。寡黙なオルソンは自分の考えを桂に話す。
マニーシャ部隊に追われオルソンはパラの都でモームと街の人に助けられた。心優しい人々にオルソンは心動かされる。オルソンを助けようとパラに向かった桂に、アテナは戦いを挑む。逃げる一方の桂だったが、攻撃の手をゆるめないアテナに、思わず桂は自分はアテナの父親であると告げる。信じられず動揺するアテナ。そこにオルソンが現れ、二人を止めようとした。
シャイア一行は、チラムとマニーシャ艦隊から追われていた。シャイアの船ではオルソンの存在に波紋がひろがる中、マニーシャが追いついてきた。通信してきたマニーシャにミムジィはシャイアの秘めていた心のうちを話してしまった。マニーシャは姉の真意に気づいたのだった。
時空修復のため、チラムとエマーンはそれぞれの方法で修復計画をたてていた。チラムの時空振動弾を使うD計画は実験段階に突入。すると特異点である桂とオルソンに異変がおきる。さらにムウの戦闘ロボットが復活したのだった。
ムウのロボットの攻撃でエマーンの支援艦が撃墜される。そしてシャイアたちと行動をともにしていた大尉は、ロボット仲間と戦う事態になり回路がショートしてしまうが、モームに修理された。シャイアはマニーシャと交渉し全艦の指揮をとることにした。
シャイア一行はマニーシャ艦隊の支援をうけ軌道エレベーターを目指す。桂とオルソンを抹殺しようと、チラム軍が攻撃してきた。立ち向かうマニーシャ艦。桂とオルソンも出撃するのだった。
桂は世界修復と、アテナのことを悩むオルソンのため、アテナを連れてこようとアテナに通信する。一方、アテナはD計画を遂行するチラム軍を裏切る覚悟を決めていた。D計画のシステムを破壊し、特異点のオルソンが殺されるのを阻止する考えだった。
エマーン側では時空変換装置が完成できずあせっていた。原因はロドメタルの不足。それを知ったシャイアはロドメタルを手に入れるため鉱山へ向かう。それを追尾するアテナ機に気づいたマニーシャは迎撃する。その戦闘を止めるため、桂とオルソンは出撃するのだった。
チラム軍は、桂とオルソンを操るための方策を練り、シャイアたちと和平を結ぼうとしていた。そんな時エマーンからミムジィの母親が事故で重体になったと連絡が入る。ミムジィは国に帰る決心をする。そのミムジィを桂は追おうとするのだが。
共通の敵ムウが現れ、エマーンとチラムは結ばれたかに見えた。時空変換装置も両者の協力で完成のめどがたった。しかし、ミムジィを失った桂は元気がなく、ロボット大尉とミムジィはムウを敵にまわしたことで複雑な感情でいた。そんな中、桂はモームにミムジィを連れ戻すよう命じた。
ムウの攻撃は次第に激しくなってきた。エマーンとチラムの連合軍は迎撃を繰り返す。そんな中、大尉はモームを連れてムウにワープした。しかしたどりついたムウは、人類を滅ぼそうとし、下級ロボットはモームのような人型ロボットを破壊していた。そしてモームもその標的になってしまった。
桂とミムジィは結ばれ子供ができた。それを知ったアテナは桂に反発する。悩む桂はオーガスに乗り一人、みんなから離れた。心配したオルソンとアテナは桂の後を追った。その時、時空転移がおこり、桂、オルソン、アテナは別の世界に飛ばされてしまった。
時空に危機が迫っていた。かつての時空爆発の際、はるか彼方の宇宙へ飛ばされたスペース・アイランドが地球に衝突すべく接近していた。そんな中ムウは時空変換装置を狙い攻撃してきた。オーガスで迎撃にでる桂。戦闘中に桂はジャビーのいた世界を発見する。
エマーン、チラム連合軍は時空変換装置が完成間近となった。桂とオルソンを護衛するアテナはシャイアたちといた。チラムから桂とオルソンを狙うヘンリー部隊が攻撃してきた。アテナは一人で迎撃に出る。
チラムとエマーンの連合軍は目標としていた軌道エレベーターに到着する。桂に対し心を許したのか、アテナはチラムの軍服からエマーン人の服に着替えた。そしていよいよ時空修復にむけた大作戦ははじまった。
桂とオルソンは、マーイ、リーア、アテナらの援護で軌道エレベーターに突入する。時空変換装置をアテナが運び込む。しかし軌道エレベーターの中に敵が潜んでいた。その時、大尉が身を挺して援護に立った。桂とオルソンは「大特異点」めざし、軌道エレベーターの中を上昇するのだった。