時空を超えた野性の戦魂(ワイルドエナジー)
17歳の桃矢はある日突然両親から、自分は異世界エターナリアの人間であることを告げられる。地球は今まさに、エターナリアからやってきた悪の存在ダークノイドの侵略を受けていた。ヤツらに対抗できるのは、戦士の魂を宿して生まれた桃矢のみ。桃矢は獣の姿をしたアニマノイド戦士たちを従え、戦うことを決意する。大切なものを守るために!
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異世界からの侵略者が町を破壊し始めた日、17歳の主人公・桃矢は、両親から自分は異世界の人間なのだと告げられる。桃矢の中には伝説の戦士の魂が眠っており、この世界を守らねばならないと言うのだ。突然の運命に戸惑いながら、桃矢の戦士としての戦いが始まった。
戦士である桃矢に付き従うのは、狼、鳥、ゴリラの姿をしたアニマノイド戦士たち。鳥のアニマノイド・ビークウッドは、戦う運命を受け入れられない桃矢を戦場へと引きずり出す。そこには助けを求め泣き叫ぶ人たちがたくさんいた。その様子を目の当たりにした桃矢の選択は!?
獣の姿をしたアニマノイド戦士たちは侵略者の仲間と間違われて町の人たちから警戒されてしまい、住居をこのはの家である金桃寺に移すことに。悪者と間違われてすっかり元気を無くしたゴリラのアニマノイド・ガリエルは、戦場で逃げ遅れた母と幼い子どもたちに出会い……。
桃矢たちに力強い協力者が現れた。CIA所属と名乗る高崎は、日本政府に働きかけて桃矢たちが戦いやすいよう環境を整えてくれたのだ。しかしその一方、敵であるダークノイドが自分と同じ人の姿をしていることを知った桃矢は、戦うことに恐怖を感じるようになっていた。
女ジャーナリストのメロディは、大の動物好き。スクープを狙ってアニマノイド戦士の取材をしようと考えるが、戦場に近づこうとしては高崎に追い返される。しかし戦闘の起きている飛行場で、メロディが飛行機に閉じこめられる事件が発生。女ジャーナリストの運命やいかに!?
桃矢は甲斐という老人に出会い、戦士としての至らなさを指摘される。町にダークノイドが現れ、戦いに向かった桃矢たちは暗闇での戦いに苦戦を強いられる。そこへ武装した甲斐がやって来て桃矢たちに加勢する。老人の姿は仮の姿であり、実は腕利きの元傭兵だったのだ。
桃矢は煌の話を立ち聞きしてしまい、煌がこのはを好きだと知ってしまう。実は、桃矢もこのはに思いを寄せていたのだ。日曜日、桃矢たちはなんとなく互いを意識したまま遊園地へ出かけるが、そこにもダークノイドのダー・ユンが戦いをしかけて来た!
ある夜、怖い夢で目が覚めてしまった麻由は、ガリエルに「自分が守る」から大丈夫と指切りをしてもらう。だが翌日、ガリエルが酔っぱらっている間に、麻由と兄の直気がダークノイドに人質にとられてしまった。子どもたちを守ると約束したガリエルの選択は!?
ピーチジュースの取り合いが元で桃矢とケンカした直気が家出をしてしまった。夜になっても戻らない直気を桃矢たちは迎えに行くが、鉄道マニアの男・大助の家にいた直気は帰宅を拒否。直気は、現実から趣味の世界に逃げ込んだ大助に取り込まれていたのだ。
ダークノイドたちは、当初の目的であるブルーピットの解放を成し遂げようとしていた。あと一つですべてを解放という時、ダークノイドの女戦士ダー・ユンは愛していた男・レムに裏切られる。それでもなおユンは、決死の覚悟でブルーピット解放へ向かうのだった。
煌の中にも伝説の戦士の魂が宿っていた。戦士として共に戦うことを望む煌だが、桃矢は心優しい煌が戦場に出ることに反対する。しかし戦況は最悪の方向へ向かっていた。すべてのブルーピットが解放されたことにより、地球は滅びへの道をたどり始めたのだ!
ダークノイドの策謀により地球と異世界エターナリアが時空の穴を通して繋がり、巨大な要塞都市が出現。人々が恐怖におののくそのころ、煌はひとり悩み、町をさまよい歩いていた。優しいだけでは何もできないと知っている煌は、戦士として戦う意味をひたすら考える。
煌が戦士として目覚めたため、その力となるべく新たなアニマノイド戦士がやってきた。熊のアニマノイド・テディアムは、煌に出会ってすぐ「おまえのしもべになる気はない」と宣言、波乱を巻き起こす。果たしてテディアムと煌は、共に手を取り戦うことができるのだろうか?
ダークノイドが桃矢たち戦士の抹殺を狙っていると知り、隠れ家である金桃寺に戻れなくなってしまった。桃矢と煌が思いを寄せるこのはとも会えない日々が続く。雨の中、戦渦で廃墟と化した町を転々としながら、桃矢と煌は侵略者が現れてから今日までのことを振り返っていた。
雨の中の放浪生活で煌が熱を出し、足手まといだから置いていこうと主張したテディアムは仲間たちと対立。ひとり仲間から離脱してしまう。そこをダークノイドに襲われ、さらに二手に分かれて追撃をかわそうとするが、桃矢と煌は、ついに追いつめられてしまう!
すべてを吹き飛ばすダークノイドの最終兵器「ザビラクル・ノヴァ」が発動! 予想外の事態にダークノイドは桃矢たちと一時的に手を組み兵器停止を最優先にする。停止に必要な鍵はひょんなことで桃矢の剣道のライバル・鬼丸の手に。だが彼は姿をくらましており……。
ある晩、桃矢たちが隠れている場所へ、このはがやって来た。桃矢は再会を心から喜ぶが、アニマノイド戦士たちは彼女が偽物ではないかと疑う。同じ夜、遠く離れた金桃寺では、このはが桃矢会いたさに寺を飛びだしていた。桃矢の前に現れたこのはは、果たして本物なのか?
狼のアニマノイド・グレイファスは詩織という少女を助ける。戦場のただ中に取り残された病院で心を通わせるグレイファスと詩織。だが容赦のないダークノイドの攻撃が再開され、グレイファスは少女を助けようと全力を尽くす! グレイファスは詩織を守りきれるのか?
桃矢たちは、戦場でうどん屋を営む美作親子に出会う。がんこな父親は退去命令を無視してうどん屋を続けるが、戦場となった町では水道から泥水しか出ず、作るうどんは真っ黒。実は跡取りの息子を戦渦で亡くした父は、思い出がつらすぎてこの場所を離れられないのだった。
誰もいない戦場の町で、ガリエルはサヤカと出会う。サヤカは廃墟から金か宝石を掘り当てようとやって来たのだ。ところがダークノイドの傭兵に捕まり、爆弾が大量にセットされたビルに監禁されてしまう。そうは知らず助けに来た桃矢たちは、爆弾を作動させてしまった!
桃矢たちは、町を転々としながら戦い続ける毎日を送っていた。大切な人に会いたくても会えない日々が続く。このはは桃矢を慕うあまり、ついに単身戦場に飛びだしてしまった。そうとは知らない桃矢たちは移動を続けるが、果たして2人が出会う時は来るのだろうか?
ダークノイドの王であるプリンス・ザザが、異世界から地球に姿を現した。要塞からは戦士抹殺のために多数のバイオメックが射出され、倒してもきりがない。無謀にも戦い続けようとした桃矢はグレイファスにいさめられ、ついに退却を余儀なくされるが……。
桃矢はバイオメックを奪い、単身敵の要塞に乗り込んでしまった。またもすれ違って会うことができなかったこのはは、煌の前で涙をこぼす。このはと桃矢が両思いなのを知ったうえで彼女への思いをつらぬく煌は、その心の強さから真の戦士への実力を身につけつつあった。
地上では地球組織が一丸となって防衛戦の準備を進め、その中にはかつてダークノイドの戦士だったユンの姿があった。その準備ができるのを待ち、煌とアニマノイド戦士たちは要塞に突入することを決める。そのころ要塞に侵入した桃矢は捕らえられ、命を奪われようとしていた。
ついに地上からの要塞攻略作戦が開始された。いまや伝説の戦士を思わせるほど成長した煌は、輝く光となって一直線に要塞へと突入する。ザザ打倒の優先を主張するアニマノイドたちを振り切り、ついに桃矢を発見する煌。だが倒れ伏す桃矢の体からは、大量の血が流れ出していた。
戦士として復活した桃矢は、ダークノイドの王ザザと対峙していた。圧倒的なザザの力を前に、桃矢は弱い自分との戦いにのぞむ。怒りでは勝てないと悟って迷いを振り切った時、親友・煌が、桃矢に戦う力を貸し与える。世界の未来を賭けて、戦士桃矢は最後の戦いに挑む!