ここから先は、俺達の管轄です。
都市国家リスヴァレッタ。二つの太陽が昇るこの街には、人々が平穏な生活を営むその影で、犯罪や違法薬物がはびこっている。中でも致死率の高い危険な薬物「アンセム」は街に暗い影を落としていた。SEVEN-O特殊犯捜査係――「アンセム」を専門に取り締まるこの捜査機関は、二人一組のバディで行動する捜査体制「ダブルデッカーシステム」を敷き、その対応に当たっていた。経験豊富な捜査員ダグ・ビリンガム、そして彼の元へとやってきた実力未知数の捜査員キリル・ヴルーベリ。飄々とした掴みどころのないベテラン刑事と、やる気だけが空回りする新米刑事。型破りな二人の刑事の物語が今はじまる。
(C)SUNRISE/DD PARTNERS
気の抜けたベテランのダグと、意気込みだけはある新人のキリル。対照的な2人の男が出会ったとき、最悪で最高な相棒(バディ)刑事(デカ) 《ダブルデッカー》が誕生する!
ダグとキリル、2人の出会いは突然だったが、別れもまた唐突だった。SEVEN-Oへ配属されたキリルに、翌日いきなりクビが言い渡される。
キリルの目下の悩みは、相棒との距離がイマイチ埋まらないこと。そんな折、ダグとキリル、そしてケイの3人は新人研修も兼ねた泊りがけの潜入捜査を行うことになる。
個性派揃いのSEVEN-O女性バディたち。なかでも強引な捜査も厭わない破天荒なディーナと優等生のケイは、捜査方法を巡って何かと衝突してしまう。
アンセム密売組織エスペランサの元幹部である死刑囚のザベルは、刑執行当日に過去の新たな罪を仄めかし、告白の相手にかつて自分を逮捕したダグ・ビリンガムを指名する。
地道な張り込み捜査を行うダグとキリルに『薬物使用疑いのある酔っ払いが暴れている』と所轄から応援要請が入る。だが、2人が駆けつけた先では思わぬ事態が待ち受けていた。
自分の過去を語りたがらないダグ。他の捜査員たちも、SEVEN-O配属前の彼のことはほとんど知らないという。そんなダグが、とある男の捜査に異常なまでの執着を見せる。
被害者全員が名門学園の生徒という連続通り魔事件が発生。マックス、ユリを中心としたSEVEN-O特殊犯捜査係の面々は、薬物セミナーを装い学園への潜入捜査を試みる
次期市長選の有力候補、ウィリアム・ドーマンの娘がエスペランサに誘拐された。何としても娘を助けたいと願うドーマンのため、ダグたちは危険な救出作戦に臨む。
誘拐事件で負傷したダグはしばらく病院で療養することになった。キリルは足繁く見舞いに訪れていたが、それは溜め込んでいた報告書をダグに書かせるためだった。
先の病院での一件を受け、警察は総力をあげて市内すべての大学病院に捜査のメスを入れることとなった。一方その頃、キリルに思いがけない引き抜き話が持ち上がる。
SEVEN-Oが悲しみに沈む一方で、エスペランサ構成員の大半が死体で発見される事態が発生。敵を失った捜査員一同に自宅待機命令が下されるなか、キリルはある決断を下す。
仲間のため、己の信念のため、刑事は時に危険を承知で巨悪に立ち向かう。これは、職務に命を懸けるそんな刑事たちの物語である!
これはキリルがSEVEN-Oへ配属されてひと月ほど経ったころの話。自らが思い描く理想の相棒関係をダグとの間に築くことができず、キリルは人知れず思い悩んでいた。
大富豪が主催するパーティーに、トラヴィスズ・エンジェルたちと共に潜入することとなったキリル。一流の捜査員に憧れる彼は、難しい変装を要求される任務に挑戦する。
職務に励むSEVEN-O特殊犯捜査係の面々は、日々の疲れを癒し親睦を深めるため温泉旅行へと出かけることに。しかしそこは刑事の宿命か、招かれざる事件が発生する。