AI(アイ)は、プログラムされるのか…
美しい荒廃感が漂う未来都市。純粋無垢な機械少女ソルティは、賞金稼ぎのロイとの出会いをきっかけに、様々な人々と交流を持つようになる。次第に人間らしさを手に入れていくソルティだが、彼女に秘められた謎が明らかになった時、大いなる陰謀の渦がソルティとソルティを取り巻く人々を巻き込んでゆく―。
(C)2005 Shuzilow.HA・GONZO
R.U.Cという巨大企業が管理する街での物語。記憶をなくした「機械仕掛けの少女」。彼女はふとした事から賞金稼ぎをしている男・ロイと出会う。
ミランダがオフィスで狙撃された! 警察は全く頼りにならないため、ミランダとカーシャはロイにボディーガードを依頼する。そんな中、再びロイのもとへ現れた「機械仕掛けの少女」。そして彼女を見たミランダはおおはしゃぎして、翌日、彼女のためにショッピングに行こうと提案する。
ある朝、ソルティ宛に一通の手紙が届く。ソルティをロイの養女として登録するため、病院で健康診断を受けてほしいという内容だった。そんな話は聞いていないと憤慨しているロイにミランダは新しい仕事を渡す。それは病院からの依頼で、病院からの輸送物を、盗賊の手から護ってもらいたい、というものだった。
いつものように街中を散歩していたソルティは、迷子になった少女と遭遇する。なんとか無事に家まで送り届けたソルティは、その少女と友達になるのだった。そんな中、街ではR.U.Cから極秘実験の被験者が逃走するという事件が起きていた…。
久々のオフを利用してクアハウスへ遊びに来たソルティ、ロイの一同。そこには、同じく休日を楽しもうとしているR.U.Cのプロシード達の姿もあった。また盗賊のローズもやってくるのだが、彼女だけは「ある目的」を達成する使命があった…。
未登録市民の犯罪者を捕まえる仕事を受けたロイ。そこに、一本の電話がロイ宛にかかる。電話の内容を聞いたロイは、たったいま受けた仕事を放り出して車を走らせる。ロイの車に同乗したソルティとユート。いったい何が起きたのかと訊ねると、ロイは一言「娘が見つかった」と呟いた。
突如、ロイ達の部屋に居座り始めたローズ。しかもロイが留守の間に自分が住みやすい形に内装を変えてしまうなど、やりたい放題のローズにロイも怒り心頭! そんな二人を見て、ソルティはあたふたするばかりだが…。
「ソルティを私たちの仲間にする!」そう決意したローズに対して、兄のラリーは三日間という期限を与えた。かくして、ローズによるソルティのスカウト大作戦が始まった!!
再会したローズと仮面の男。すると仮面の男はローズをデートに申し込み、ヒマだったローズは遊び半分でOKすることに。そこで体験する豪華絢爛なデートコース。そして、それを完璧にエスコートする仮面の男を前に、さすがのローズも驚きを隠す事が出来ないでいた。一方、そんなローズたちを監視する人影があった。
賞金首を追跡中、突如落盤事故が起こった。賞金首と共にソルティとローズも巻き込まれ、地下空洞へ落下してしまった。かくしてリゼンブル救助隊による救出活動が始まる。「あの二人が簡単にくたばる訳がない」そう思っていたロイは、落ち着いた様子で救出活動を眺めていたのだが…。
もうすぐロイの誕生日! それを知ったソルティはロイに内緒でお誕生日会の準備をする事に。ミランダ達も手伝う事になり、いつものにぎやかで楽しい時間がゆっくりと流れていた。そのころ、刑務所を脱獄した爆弾魔がロイへの復讐計画を進行させていた。穏やかな日常を崩壊へと導くカウントダウンが始まった…。
ロイをおびき寄せるために、ローズを囮に使う卑劣な爆弾魔。ロイはローズを助けるため、そして過去を清算するために爆弾魔との対決を決意する。同じ頃、ラリーやインテグラたちも爆弾魔の追跡を行っていた。それぞれの思いを秘めた戦いが、いま始まる!
爆弾魔の事件以来、ぎくしゃくしてしまったロイとローズ。お互いにどう接して良いか解らないまま、時だけが過ぎてゆく。ソルティは二人の様子を心配そうに眺めているが、同時にいままで感じた事のない感情がやどり始める…。そんなある日、ユートがロイに仕事の依頼を持ち込んできた。
時計台の屋上で起きた事故のあと、ロイは再び閉じこもった生活をおくるようになってしまった。ソルティ達が必死に元気づけようとしても、まったく耳に入らない。その姿は、まるで娘を失ったあの12年前のロイに戻ったかのようにも見えた…。
自分は人間ではない。機械だから、ロイの心を癒す事ができない…。そう思ったソルティは、ロイ達のもとを放れ、街から遠く離れた荒野を、ひとりさまよっていた。延々と続く大地を歩いていたソルティだったが、ついに力つきて倒れてしまう。そこへ、一人の青年が通りかかった…。
青年との出会いが、着実にソルティを大きく成長させていた頃…。ロイもまた、殻に閉じこもる生活から脱却し、ソルティを探し出す準備を始めていた。そんな中、R.U.C内部では不穏な空気が漂い始めていた…。
ソルティの足取りを追って荒野へと出るロイ、そこで一人の老人と出会う。その頃ソルティは、すでにミランダ達の所に戻っており、暖かく迎えられていた。そんな穏やかな日常が戻りつつあるソルティ達とは対照的に、R.U.C内部ではプロシード達四人に対して陰謀の魔の手が迫ろうとしていた…。
無事、再会を果たしたソルティとロイ。いつもの生活を取り戻した二人は、久々にハンターの仕事をこなしていた。その頃、陰謀から逃れる為にプロシード達はR.U.Cを抜け出し、密かに反撃の機会を狙っていた…。
大きな陰謀に巻き込まれたプロシード達が窮地に陥っている中、R.U.Cでは地下施設で極秘に開発されている謎の建造物が完成間近となっていた。そして雨が降る街の片隅では、仲間とはぐれてしまい絶望感が心を支配しているアクセラに、そっと傘を差し出す存在がいた…。
アクセラ達をかくまっている疑いで、ソルティ達が住んでいるアパートを監視しているR.U.Cの追討隊。まさに一触即発な雰囲気の中、ロイ宛にひとつの荷物が届けられようとしていた…。そして街中ではついに、あの男がソルティに接触を開始する! それは、彼の計画が最終局面を迎えている証だった…!
ついにアクセラ達をかくまっていることがばれてしまった! 大勢の追討隊がロイやミランダ達の住んでいるアパートに突入を開始する!! 間一髪でアパートからの脱出に成功したロイ達は未登録市民たちの住む地下都市へ逃げることに…。
R.U.Cに潜入を試みるロイ達に、アクセラは自分が囮になって敵を陽動する作戦を提案した。他に良い方法がないため、仕方なくその提案にのるロイ達。だが、この作戦にはアクセラだけが内に秘めている目的があった…。
なぜ12年前にブラストフォールという大災害が起きたのか? R.U.Cはどのようにして創設されたのか? その謎が明らかになった時、ソルティは過去の記憶を取り戻した。「あの人に伝えなければいけない事がある…」自らのなすべき事のため、ソルティはついにR.U.Cの最重要秘密区画へ足を踏み入れた。
純真無垢な機械仕掛けの少女「ソルティ」。彼女は、ロイとの奇妙な共同生活で多くのことを学んでいった。ソルティが様々な人々との交流で手に入れたかけがえのないもの。それを護るため、ソルティは最後の闘いへ向かう。