祭の終わりは、惨劇の始まり。
昭和58年初夏。都会から山奥の寒村・雛見沢に引っ越してきた圭一は、学校のクラスメートであるレナや魅音、沙都子、梨花といった面々と楽しい日常を過ごしていた。しかしそんな中、圭一は毎年6月に行われる祭「綿流し」の日に連続怪死事件が起きていることを知る。その日を境に、圭一の周りが少しづつ変わり始める…。
(C)2006竜騎士07/ひぐらしのなく頃に製作委員会・創通
昭和58年初夏。山奥の寒村・雛見沢村にて、前原圭一はごくありふれた毎日を過ごしていた。都会から引っ越してきたばかりの圭一だったが、レナや魅音、沙都子、梨花ら仲良しグループのおかげで、楽しい日常を築き始めていた。そんなある日、圭一は偶然会ったカメラマンの男性から、村にまつわる怪死事件の存在を知る…。
ダム工事に関連するバラバラ殺人事件は確かな事実だった。衝撃を受けつつ他人事だと思っていた圭一は、レナたちから「綿流し」という、雛見沢に代々伝わる祭りの話を聞く。祭りの当日、いつもの部活メンバーと屋台巡りを楽しむ圭一だったが、そこで今度は富竹たちからお祭りの夜に毎年起こる「出来事」を聞かされ…。
かつて学校に在籍していた「悟史」という少年。大石の話によれば彼は沙都子の兄であり、そして一年前に失踪したという。毎年起こる連続怪死事件の被害者たちは必ず部活メンバーに関係があり、次に狙われるのは圭一かもしれない、と…。その言葉を裏付けるように、その日から圭一の周囲の様子が怪しくなっていく…。
両親の留守中、圭一宅に訪ねてきたレナ。圭一はレナのいつもと違う不気味さに、思わず閉め出してしまう。次の日、護身のためのバットで素振りを繰り返す圭一に、魅音が残した謎のセリフ。下校途中に鉈を持って現れるレナ。逃げ出した圭一の前に立ち塞がる男たち。気絶させられた圭一が目を覚ましたとき、そこには…。
今日の「部活」は町のおもちゃ屋でのカルタ取り大会。圭一は実力を発揮し、魅音との一騎打ちに持ち込む。だが、魅音がバイトへ行く時間になり勝負はお預けに。店主から貰ったかわいいぬいぐるみをレナにあげた後、一人でレストラン「エンジェルモート」に入った圭一。そこにはウェイトレス姿の意外な人物が…!?
綿流しの夜。圭一は祭りの最中に富竹や鷹野、詩音と会い、雛見沢ダム計画にまつわる連続怪死事件の話を聞かされる。毎年一人が死に、もう一人が行方不明になっている事実…そしてその流れで、古手神社内にある”禁断の”祭具殿に忍び込む四人。祭具殿の中に隠された真実、そして鷹野の口から驚くべき考えが明かされる…!
村長が行方不明になった翌朝、不安になった圭一は、祭具殿へ忍び込んだことを梨花に打ち明けてしまう。その晩、圭一との電話で詩音は「村長さんが行方不明になったのは自分があの晩のことを話したからだ」と告白する。動揺し、梨花の身に危険が及ぶことを心配する圭一。そしてついに不安は現実のものとなり…!
沙都子と梨花の失踪を解き明かすレナの推理。回覧板に書かれたある案内文が、それを裏付けていた。圭一が祭具殿へ忍び込んだことを隠していたために魅音が怒ったとレナは言う。直接会って謝罪するべく、圭一はレナと共に園崎本家へ向かう。そこで対面した魅音には、二人の知らない顔を持っていた…。
両親不在のため、慣れない料理にチャレンジする圭一。火事になりかけつつも、そこへ駆けつけた沙都子と梨花によって惨事は免れ、沙都子の手料理をご馳走になることに。そこで圭一は沙都子に兄がいたこと、そして一年前に家出してしまったことを聞く。食卓を囲み、三人は楽しい団欒のひと時を過ごすのだった。
沙都子が学校を欠席した。沙都子を尋ねて学校へ来た大石刑事の乱暴な態度に、不吉な印象を受ける圭一。そこにやって来た入江から、圭一は沙都子が叔父夫婦から虐待を受けていたことを聞かされる。しかもその叔父が最近雛見沢に帰ってきたという噂を聞いて、ますます嫌な予感を募らせた圭一はその家を訪ねてみるが…。
突如、教室で暴れだした沙都子の姿を見た魅音たち部活メンバー一同は、心を痛めながらも結局何も打開策を見つけることができなかった。しかし、このまま叔父の虐待によって沙都子の精神が破壊されてしまうのは、時間の問題でしかない。追い詰められた圭一は、ついにある決断を下す…。
沙都子の叔父を殺害した夜、圭一は鷹野の車で家まで送ってもらうが、何かを知っているかのような鷹野の口調に不審な印象を抱く。そして次の日登校すると、周囲の生徒たちは「昨晩、圭一が綿流しの祭に参加していた」と口を揃えて言う。祭に行かなかった圭一は何が何だかわからなくなり、入江に相談をするが…。
沙都子の叔父をこの手で殺したのは幻だったのか? 圭一は真実を確かめるため、北条家へ向かう。そこには一晩中浴槽に浸かって意識朦朧とした沙都子の姿があった。慌てて助け出し、入江診療所へ連れて行く圭一。ところが診療所はパトカーに囲まれていて…。
昭和53年6月。建設大臣の孫が何者かによって誘拐され、東京の公安調査庁から新米調査官・赤坂が雛見沢へ派遣された。赤坂はそこで不思議な少女・梨花と出会う。そして現地の刑事・大石の協力を得て調査を進めるが、一見どこにでもある長閑な村に見えた雛見沢の「深部」が見えてくるにつれ、事件は意外な展開に…。
誘拐された少年の手がかりが見つかった。その都合の良さに胡散臭いものを感じながらも救出に向かう赤坂と大石。大立ち回りの末、救出に成功した二人だったが、犯人は取り逃がし、赤坂も銃で撃たれ負傷してしまう。そして事件解決を待っていたかのようにダム計画は凍結され、反ダム闘争も終結を迎えたと思われたが…。
昭和57年。全寮制の学園から抜け出してきた一人の少女が雛見沢近辺へ帰ってきた。少女の名前は園崎詩音、園崎本家当主の孫娘の一人である。一度は本家から追いやられた身ゆえ、輿宮で身を潜めていた詩音だが、ある日不良に絡まれたところを通りすがりの少年に助けられる。果たしてそれは運命の出会いだったのか…。
叔父夫婦からの虐待が続き、追い詰められていた悟史は、綿流し祭の前日、「自分は綿流しに行けないから、沙都子を連れてやってほしい」と園崎家へ連絡する。…そして祭の夜、北条家の叔母が何者かに殺された。警察の事情聴取を受け、そのまま園崎本家に連行される詩音。そこには頭首お魎をはじめ一族が待ち構えていた…。
悟史が突然いなくなった。「ケジメ」をつけたはずなのに、悟史は「鬼隠し」に遭ってしまった…納得の行かない詩音は、事件の真相を求めて魅音を問い質す。園崎本家の関わりを否定する魅音…その右手には詩音と同じ傷跡があった。それを見て魅音を信じようと決める詩音。そして1年が経ち…詩音に二度目の出会いが訪れる。
ついに連続怪死事件の「5年目」も起きてしまった。園崎本家で、お魎と魅音が富竹と鷹野の死について密談しているのを目撃した詩音。だが次期当主として冷たく迫る魅音に追い詰められ、反撃に出る。「事件の真相を暴いて、悟史の仇を討ちたい」その一心で大胆不敵な行動に出る詩音だったが、事態は次第に深刻さを増し…。
園崎家を“乗っ取った”詩音は、公由村長を呼び出し、悟史の失踪について問い質す。悟史を「鬼隠し」にしたのはお魎の差し金だという村長の意見に、「真相」を確信する詩音。惨劇のウラ側で、孤独な「鬼」による復讐劇が、いま、幕を開ける。
沙都子と梨花が「鬼隠し」にあった…真相はもちろん鬼の仕業。鬼の隠れ家「地下祭具殿」で繰り広げられる、血の饗宴。必死に抵抗する沙都子は、同時に過去の自分と闘っていた。しかし狂い出した歯車は、もう決して止まることはない。ひとつの世界のからくりが明らかになり、そしてまた新たな謎が…。
今日の部活は水鉄砲を使ったサバイバルゲーム。優勝の行方は、強敵・魅音を倒した圭一と、最後に残ったレナとの一騎討ちに委ねられる。果たしてオヤシロさまはどちらに微笑むのか!?その後、クラスメートや入江を巻き込んでの大・罰ゲーム大会に、いつもと変わらない様子を装うレナだが、ある悩みを抱えていた…。
レナは知ってしまった。父の愛人、間宮リナが、父をだまして大金を強請り取ろうとしていることを。ダム工事現場跡のゴミ山、そこはレナにとって唯一の安らぎの場所…そこへやって来たリナは父との再婚話を切り出す。それはレナの心の傷を無情に抉る。そしてそれが“引き金”だった…。
富竹が死に、鷹野が鬼隠しに遭う…今年も起こるべくして起こってしまった連続怪死事件。レナには思い当たる節があった…鷹野三四に会い、彼女の研究するオヤシロさま伝承を聞かされたこと。それは奇妙にもレナの体験と一致する内容だった。そして鷹野に託されたスクラップブックに書かれた、恐るべき「陰謀」のこと…。
レナから連続怪死事件の“真相”とその黒幕に関する情報を得た大石は、「レナが園崎組に狙われて雲隠れした」という報せを受け、身柄の確保へ乗り出す。単独行動を続けるレナを説得する圭一だったが、レナに自らの過去を暴かれ、一蹴されてしまう…果たしてレナの孤独な戦いの行方は…!?
突然学校へ現れたレナ。巨大な鉈を手に、クラスメート全員を人質に取って立て篭もり、警察へ真相究明を要請する。19時までにそれが果たされない場合、教室を爆破し全員殺害する、と。その覚悟は本気であり、狂気であった。立ち向かう圭一や部活メンバー達はその狂気からレナを解放してやれるのか?そして惨劇の結末は!?