野球漫画の最高峰!
「キャプテン」谷口タカオが送る、
「汗」と「涙」の青春野球奮闘記!
墨谷二中野球部キャプテンだった谷口は、指の負傷のせいで野球を続けることが出来なくなってしまった。墨谷高校に進学し、サッカー部で頭角を現し始めた谷口だが、野球への想いを捨てきれず、野球部に入部するのだった。グラウンドを舞台に、野球を通じて谷口と墨高ナインの友情と成長を描く感動巨編、遂に登場!!
(C)2005 ちばあきお/エイケン・プレイボール製作委員会
墨谷高校に入学した谷口は、野球への想いを捨てきれずにいた。その姿を目にした相木は、谷口をサッカー部へ勧誘する。困惑しながらも入部し、昼夜問わず練習する谷口の上達ぶりに部員は驚きを隠せない。そんな中、谷口は今野からボールの奪い合いに誘われる。それは「シゴキ」と呼ばれる厳しいものだった。
練習での紅白戦を評価された谷口は、1年生では異例の地区予選メンバーとして選ばれた。野球への想いを振り切る様に努力する谷口だが、試合を目前に控えたある日、足を捻ってしまい早退する。その日の夕方、河川敷で荒川高の偵察をしていた相木と今野は、隣のグラウンドで少年野球の審判をする谷口の姿を発見して…。
野球部に入った谷口に、ボール磨きを命じる田所。部員たちは田所の態度を訝しがるが、全てはボールを投げられない谷口を気遣っての事だった。だが、ある時打席に立った谷口がいい当たりを連発したことに驚き、田所は谷口を代打として使う事にする。そんなある日、谷口は夏の全国大会の予選が迫っている事を知るが…。
いよいよ京成高との試合が始まった。だが、墨高のバッターは力任せにバットを振り回すばかりで、何の作戦もない。見かねた谷口は、偵察の際に書いたノートを田所に渡す。早速、そのノートに従って、指示を出す田所。見事、作戦は当たるものの、谷口の言いなりの田所に、部員たちは不満を募らせて…。
打席に立った谷口は、先制のタイムリーヒットを放つ。戻ってきた谷口に、今度はライトの守備につくよう指示を出す田所。ところが、すぐに谷口が返球出来ない事を京成高に見抜かれ、集中攻撃を浴びてしまう。チームの足を引っ張る訳にはいかないと考えた谷口は、全ての打球をノーバウンドでキャッチしようと決意する。
偵察の大切さを知った田所は、部員たちを伴って城東高が練習をしている河川敷へ赴く。そこで谷口は、墨谷二中時代のチームメイト・松下と再会する。谷口と互いの近況を語りあうが、入部以来ずっと補欠投手に甘んじている松下は元気がない。一方、城東高の実力を目の当たりにした部員たちは、勝つ気をなくしてしまうが…。
城東高の先発ピッチャーを引きずり降ろすも、エース・藤井の剛速球を前に怖気づく墨高ナイン。だが、自分たちの力を信じれば打てるという谷口の言葉に励まされ、一気に得点を重ねていく。そして5回裏、打席には谷口。すると、それまで黙って試合を見ていた松下が、突然監督に登板を申し出る。
見解の違いから田所を怒らせてしまった谷口は、悩んだ末、一バッター一サードとして東実に挑む事にする。バウンド送球のハンディを補おうと極端な前進守備をとる谷口だが、俊足揃いの東実相手には到底間に合わないため、今度はノーバウンド送球を試みる。懸命に送球を繰返す谷口を見た部員たちは、次々に練習に加わり…。
ついに東都実業高との3回戦が始まった。初回、東実打線を三者凡退に抑えた墨高は、谷口の助言で初ヒットをもぎ取る。しかしそれは墨高のプレイを観察するという東実の作戦だった。墨高はミート打法に切り替えた東実打線から5点を奪われてしまう。さらに4回表、エース・中山の負傷で、絶体絶命の大ピンチに!
中山の負傷で急遽マウンドに登った谷口は、フォークボールを武器に、東実バッターを次々と三振に切って取る。谷口の好投に応えるように、東実のエース・稲尾の球を捕らえ、得点を重ねていく墨高打線。しかし体力を奪われ続けた谷口は9回、ついにマウンド上で崩れ落ちてしまうのだった。
力尽きた谷口を見た田所は、自分がピッチャーをやると言い出す。そこには、谷口をここで潰すわけにはいかないという想いがあった。東実から大量点を奪われ、誰もが試合を捨てかけた時、谷口は決死のダイビングキャッチを見せる。その姿に再び勝利への執念を燃やす墨高ナイン。そして、墨高の怒涛の反撃が始まった。
夏の予選が終わり、そろそろ3年生は引退の時期。谷口の提案で、壮行試合をやる事になるが、対戦相手がなかなか見つからない。そこへ事情を知った丸井が、墨谷二中と試合をやろうと持ちかけてくる。試合当日、中学生相手に完全になめてかかる墨高ナイン。しかし丸井やイガラシに連打を浴び、先制点を許してしまう。
中学生相手に先制を許してしまった墨高だが、近藤の乱調もあって一気に逆転する。満塁という絶好の場面で、打席には谷口。ここで丸井はイガラシをマウンドに送る。ところが、観客席で試合を見ていた青葉学院の佐野が、突然登板を申し出てくる。お気楽な壮行試合は、いつしか男同士の真剣勝負になっていく。