Not even justice, I want to get truth.
真実は見えるか
連邦評議会議長ドナン・カシム行方不明の報に、息子のクリンはいてもたってもいられず、植民星デロイアに渡った。だが、そこでデロイアの悲惨な現実を見たクリンは、持ち前の正義感から独立派ゲリラに身を投じる。父と子の対立と、540日のデロイア動乱を、表も裏も余すところなく描いた75話に及ぶ渾身の一作。
(C)サンライズ
ダグラムは荒野に朽ち果てていた。だが、ゆらめくように輝かしい時間が甦る。 クリンと太陽の牙の仲間たちは、連邦軍の軍用列車を待ち伏せする。だが、それこそが罠だった……。意表を突く伝説の第1話。
屋敷での晩餐をすっぽかし、ロッキーらデロイア人の少年たちと出会うクリン。もめごとに巻きこまれ、1人の男に助けられるのだが、その男こそクリンの父ドナンを狙う刺客だった。 1発の銃声が、デロイアの動乱を予告する。
クリンの父、連邦評議会議長のドナンが、訪問中のデロイアで行方不明になった。軍任せの兄たちに業を煮やし、クリンは1人、デロイアに向かう。そこで見たものは……。 舞台はいよいよ動乱のデロイアに向かう。
北極ポートからサンドリアに着いたものの、父ドナンのいるカーディナルは遠い。だが、そこにも反乱軍の襲撃が。クリンは、出撃準備中のソルティックに乗りこんだ。 思いがけない展開の中、初めての実戦に臨むクリン。
ドナン救出隊に参加を許されないクリンは、なんとソルティックを積んだトレーラーを奪い、カーディナルに向かった。そこには、反乱軍の攻撃を受ける救出隊が……。 父ドナンのいるカーディナルは、もうすぐそこに迫っている。
クリンは、ドナンの秘書官ラコックの口利きもあり、ドナン救出作戦に加わる。暁のカーディナルに、4機のソルティックが音もなく降下した。だが、そこに見たものは……。 新たな展開を予感させる意外な真実が明らかになる。
デロイア州が発足し、動乱は終息したかに見えた。だが、町ではゲリラ狩りが横行している。そんな連邦軍のやり方が許せないクリンの前にあらわれたのは、ゲリラ指導者サマリン博士だった。そして、クリンの前に、ダグラムの姿が……。
正義はどこにあるのか? 連邦軍のやり方が許せないクリンは、父ドナンに会いにゆく。だが、父はゲリラ狩りを正当化する。納得できないクリンは、サマリン博士に会いにゆくのだが……。目的のためには、息子まで利用するのか?
秘密工場が急襲され、完成したばかりのダグラムが連邦軍の手に奪われた。責任を感じたクリンは、軍基地に潜入し、まんまとダグラムを起動させる。 だが、たった1人で? いや、そこには仲間がいた。
ダグラム追討のために、荒くれ者の傭兵部隊ガルシア隊が送りこまれた。一方地球では、デイジーがクリンを追って家出する。そんなことも知らず、ダグラムとロッキーたちとともに逃避行を続けるクリン。君は、このまま、ゲリラとなるのか……?
クリンはロッキーたちとともにゲリラの拠点ボナールに向かっていた。だが、自分の気持ちをもう1度確かめたい。バイクを飛ばし、父ドナンに会いに行くのだが……。 ここを突破したら、もう引き返すことはできない……。
ゲリラのアジトにたどり着いたものの、そこも安息の地ではなかった。襲いかかるのはガルシア隊ではなく、クリンもよく知るソルティック乗り・ダークだった。 君は、トリガーを引くことができるのか?
ボナールへの道は遠く、ダグラムの燃料も、食料さえ尽きようとしていた。そこで、ガルシア隊後方の補給隊を襲うクリンたち。ダグラムらしい痛快な戦術ものだが、そこには思わぬピンチが……。新キャラも登場。
補給のために捕虜にした補給兵ハックルの処置に困るクリンやロッキーたち。ガルシア隊は、そんなクリンたちを砂漠に誘い込む。昼夜を問わぬ攻撃に疲労がつのるクリンたち。 やっかいな捕虜は、役に立つのか?
砂漠での機動力に優れるクラブガンナーがダグラムに襲いかかる。だが、ガルシアは1気に倒すことをしなかった。砂漠の断崖に追いつめ、ダグラムを渡せと要求する。 裏ではデイジーとラルターフも登場。
ハックルの操縦するダグラムとともに、ついにガルシア隊に投降するクリン。だが、ガルシアが、約束どおりロッキーたちを逃がすはずもなかった。汚いやり口に怒ったのはクリン1人ではなかった。誰が、ダグラムを救うのか……?
1度は破れたガルシアだが、簡単に引き下がるはずもなかった。再びデザートガンナーでダグラムを苦しめる。だが、バイク乗りフェスタが、敵の弱点を狙って果敢な攻撃を仕掛けた。 ラストには衝撃の結末が……。
ようやくゲリラの拠点の街ボナールに到着する。だが、事態は思わぬ変化を見せていた。再会したゲリラのリーダー・デスタンは連邦軍に内通する裏切り者だった。 追い詰められたクリンとダグラムは……。
エネルギー基地に逃げ込んだものの、連邦軍に包囲されてしまうクリンたち。脱出するには、ダグラムを解体するしかない……。裏では、市長の自殺、式典にデイジーを利用しようとするラコックなど、怪しい政治の動きも展開する。
デロイア人に人気のあるボナールのグランプリ・レースをラコックとフォンシュタインは政治的に利用しようとしていた。だが、そんな勝手なことをさせるものか……。 クリンの無茶を救ったのは、サングラスの謎の男だった。
フォンシュタインが呼び出したのは、もっとも頼れる男ザルツェフだった。装甲を外した軽量化ソルティックとダグラムとの壮絶な戦いが繰り広げられる。 新たな敵、そして新たな味方。新展開への序章なのか。
独立派の新たな出発[ゲリラ会議]に向かうクリンたちは、途中、燃料奪取のために連邦軍基地を襲う。だが、[ゲリラ会議]の場所を探る裏切り者デスタンは……。 新聞記者ラルターフによりクリンたちは[太陽の牙]と呼ばれるようになる。
ゲリラ会議の場所は連邦軍に漏れていた。新型コンバット・アーマー・ブロックヘッドまで待機させ、ゲリラの掃討を狙うザルツェフ。海岸に逃れたクリンにダグラムのコクピットは遠い。誰か、ダグラムを運んでくれ!
バラフ軍刑務所に幽閉されたサマリン博士救出作戦に参加するクリンたち。刑務所内のゲリラと連絡をとるため、チコは刑務所に潜入する。作戦は成功するかに見えた時、ザルツェフの指揮するブロックヘッドがあらわれた。
チコは刑務所内に取り残されたままだ。サマリン博士とともに仲間を救出しなければならない。正面から攻撃を開始するクリンとダグラム。それは囮なのか。ザルツェフとの知恵比べに、太陽の牙とJロックが挑む。
1発の銃声から6ヶ月。クリンとダグラムとの運命的な出会いを描く総集編。 父ドナン行方不明の知らせに1人デロイアに向かったクリンは意外な真相を知る。やがて、サマリン博士の導きで、ダグラムと出会う日がやってくる。
サマリン博士とともにランベル市に向かっていたクリンたちの元に、ラルターフがデイジーをともなってあらわれる。デイジーの目に映るクリンの姿は……。 山岳専用軽量コンバット・アーマー・ブッシュマンの戦いが見所。
デロイア資本の企業に資金援助を求めるサマリン博士。だが、見返りの条件として新工場の破壊を依頼される。そして、そこにはザルツェフが待ちかまえていた。 ゆらめく炎の中、ダグラムが立ち上がる。
サマリン博士は、海の向こうのパルミナに渡ろうとしていた。いつ、どこから? そんな中、ラコックが動いた。恩を売り、貸しを作るラコックの策謀とは。 そして、稀代の戦術家ザルツェフは……。
ザルツェフがラコックにより解任された。デイジーは地球へは戻らぬ決意をかため、ドナンは心臓の発作に見舞われる。さまざまな変化の予兆の中、太陽の牙とダグラムは、サマリン博士とともに新大陸へと旅立つ。
サマリン博士とクリンたちは、ついに新大陸パルミナに渡った。そこには革命の熱い風が渦巻いている。早速、要衝を固めた連邦軍の要塞に挑む太陽の牙とダグラム。 踊り子のリタが登場。
ゲリラたちはパルミナの中心地ドガ市の攻略を目論んでいた。ドガ市には行政官レークがいる。ゲリラの攻撃を知ったレークは、ダグラムとの交戦を選ぶのか……。 サマリン博士の反対を退けたゲリラたちの戦いの行方は。
ゲリラが地球製の武器を使っている? この事実に、レークは怒り、ドナンは使命を語り、一方、秘書官のラコックは密かに野望を燃やす。 さまざまな人間模様の中、クリンは村を襲う連邦軍に挑む。
ゲリラが、地球から武器を買う。クリンはこだわり、レークは怒った。飛び来るコンバット・アーマーに武器の行方は? 熱き革命の地パルミラに降り立ったデイジーはそこになにを見るのか? さまざまな思いが錯綜する。
デイジーは野戦病院で働き始めていた。そこに負傷者を運んでくるクリン。思いがけない再会が果たされる。懸命に働くデイジーの姿に、クリンはなにを思うのか。 そして、ラルターフの言葉がハートに語りかける。
行く手に広がる地雷原。背後に迫る連邦軍のソルティック。早く地雷を除去しなければ、餌食にされてしまう……。 仲間のために、ただ1人立ち向かうクリンだが、そこにも地雷が……。クリンの窮地を救う奇策とはなにか?
周囲には険しい山岳地帯。行く手には深い渓谷。これを渡らねば、先には進めない。橋は、2つ。上流の小さな橋には、敵兵の姿は少ないように見える。罠か、それとも……。 サマリン博士の下す決断は……。
新たな根拠地アンディ鉱山は目前に迫っていた。サマリン博士を鉱山に入れれば、力をつけ、戦火はさらに広がる……。戦いを避けようと、行政官レークは、単身、サマリンの元に向かう。果たして、戦いは避けられるのか……。
なんとしてもアンディの地へ入らねばならぬ。クリンは、3機のコンバット・アーマーを引きつける役を自ら引き受ける。だが、仲間をダグラムに殺されたソルティックのパイロットは……。山岳を舞台に、ダグラムが飛ぶ……!
ついにアンディ鉱山に入った。戦いの日々に明け暮れた戦士たちに一時の休息が訪れる。だが、ダグラムに仲間を殺された2人の兵士が、ソルティックとともに街を見下ろす高台にいた。彼らのスコープはなにを捕らえるのか。
篠突く雨の中、ソルティックが襲う。修理中のダグラムには片腕がなく、なんの武装さえない。執拗な攻撃に、クリンに恐怖が走った。なぜ、そんなに執念を……? 戦士は、ただその胸に自問する……。
地球の植民地であるデロイア星。だが百数十年の開拓の歴史を経て、独立の気運が高まっていた。それに対し、連邦評議会議長ドナンの打った手とは。そしてクリンは、なにを見たのか。 動乱の発端をたどる総集編。
アンディ入りしたものの、連邦軍の封鎖のために身動きのとれないサマリンたち。打開の手はないのか。カーディナルに向かったロッキーとキャナリーはそこで意外な人物に出会う。 Jロックとライバル関係にあったその人物とは……。
ゲリラが、銀行強盗を? それは本当にゲリラの仕業なのか、それとも連邦軍の罠なのか。そんな折、連邦軍が倉庫を襲い、ダグラムの仕業にするつもりだとの情報が入る。 裏切り者デスタンは、なにを目的にやってきたのか。
「あの人は、そんな人じゃないッ」 少女の悲痛な叫びをも、動乱の時代は飲みこんでしまうのか。策謀を乗せた列車が、アンディへと向かう。車輪の軋みが踏みにじるものは、はかない夢なのか、それとも……。
策謀家ラコックがアンディに入った。たちまち、思い通りに軍を入れてしまう。だが、サマリンの元にはザルツェフがあらわれた。微妙なバランスの上に、術策と機略がぶつかり合う。 3手に分かれ、スピーディに作戦を消化する太陽の牙たち。
ラコックの策謀は野戦病院までをも撤廃する。アンディに逃れる仲間とともにデイジーもいる。そして、進入路を確保する太陽の牙の作戦は……。 悲しみと怒りに震える1台のバイクは、どこへ向かうのか?
太陽の牙は、正式に解放軍遊撃隊となった。だがそれは、組織に組み込まれ、勝手な行動は許されないことを意味する。やがて下された作戦は、電波中継塔の破壊。だが、敵の戦力は分からない。新たに組織の人となった太陽の牙の行動は……。
クリンがダグラムを降りる? 共同作戦を円滑に進めるために、ダグラムのコクピットには別の男が。だが、それでいいのか。お前の信念はどこに行ったのか。 その時、地球には、もう1人の信念の男ドナンがいた。
ダグラムの居所を知られてはいけない。仕掛けることを禁じられた太陽の牙は、雨の野営地でひたすら待った。だが、目の前で仲間が危機に陥った時、ロッキーは、クリンは……。 戦う者の掟が、戦士の胸をゆさぶる。
ドナンの政治力は、安住の地アンディ鉱山からサマリン博士を追い出そうとしている。次なる安住の地はあるのか。偵察に出かけた太陽の牙たちが見たものは……。 突如出現したアイアンフットがダグラムを苦しめる。
ドナンは、ついにアンディ鉱山への総攻撃命令を下した。戦えば敗北は目に見えている。だが、安全に脱出する術はあるのか。サマリンとザルツェフが賭けた策とは……? 痛快な策に、太陽の牙が鮮やかに呼応する。
アンディ鉱山を脱出し、次なる根拠地へ向かうサマリン博士。だが、追っ手が進路を変えた。その先には、連邦軍の基地があるはずだ。なにが起こっているのか……? ついにブロックヘッドとアイアンフットが激突する。
新たな力を得たサマリンたちは、ドガ市を目指す。だが、連邦軍も手をこまねいているわけではなかった。新たな行政官はゲリラを蝿と呼び、精鋭部隊とともにあらわれた。 青いコンバット・アーマーはダグラムを蹴散らすのか?
平原にそびえ立つ台地。ここを確保しなくては、安全な進軍は出来ない。太陽の牙はレンジャー部隊とともに台地の確保に向かった。だが、その前にあらわれる精鋭24部隊。 片腕の自由を失ったダグラムは窮地を脱することができるのか。
連邦軍は圧倒的に戦力で勝っている。だが、退けば志気に関わる。圧倒的な劣勢の中、参謀ザルツェフがとった策とは。未だ修理ならぬダグラムを捨て、アイアンフットで24部隊に挑むクリンの運命は……。激しい攻防戦の全て。
勢いに乗る解放軍はついにドガ市に突入した。ダグラムを先頭に、市中心部へと進軍を続ける。ついにパルミナ大陸は解放軍の手に落ちた。高らかなサマリン博士の宣言の裏で、ドナンの体を異変が襲う。果たして動乱の行方は……。
ドナンは、病に臥した。権力の空白をついて、フォンシュタインはドガ市に攻め込む。片や、1補佐官の無力を知ったラコックは地球へ向かった。迎え撃つクリンたちは……。 水中アーマーとダグラムの海中の激闘が繰り広げられる。
第8軍は総力を挙げてドガ市奪還の作戦を開始した。迎え撃つ太陽の牙と解放軍の策とは。 一方、地球へかえったラコックは、術策を尽くして望みの地位を手に入れようとしていた。デロイアは野望の地となるのか。
ラコックがデロイアに戻ってきた。それも代行弁務官として。早くも、フォンシュタインに指示を出すラコック。 一方、解放軍は北極ポートへの侵攻を決断した。父の病を気にかけながら、整備にいそしむクリンの前にあらわれたのは……。
解放軍は北極ポートに向けて進軍を開始した。だが、解放政府内には反対する者もいる。それを聞きつけたのは、裏切り者のデスタンであった。一方、クリンたちは、ロープウェイ山上のトーチカを攻略していた。
パルミナ。そこは革命の熱い風が渦巻く大陸。1度は蜂起に失敗した革命ゲリラだが、小さな事件が、大きな波となって大陸を覆った。クリンは、そして義兄レークは、どの道をゆくのか。解放軍の軌跡を描く総集編。
数の上で劣勢に立ったフォンシュタインは、ゲリラ戦術を実行に移す。かつての自分たちのような奇襲を受け、不安を抱くクリンたち。一方、ラコックはデスタンを使い、解放政府の切り崩しをはかる。解放軍は、窮地に立つのか?
湿地帯の向こうには、森がある。待ち伏せには絶好の地だ。しかも上流にはダムがあり、放流されたら濁流に飲みこまれる。 戦術家ザルツェフに小兵力で大きなダメージを与えんと挑む連邦軍防衛隊。ダムは、どちらが押さえるのか。
カルナック山脈は北極ポートの前に立ちふさがる天然の要害だった。最後の生命線と守りを固める8軍と進軍する解放軍との激しい戦闘が繰り広げられる。 勝てるのか? 疑いを持った幹部のとった行動とは……。
解放軍は最後の難所に差し掛かった。もはや、その勢いは誰にも止めようがない。戦略地図が変わろうとしていた。ドナンの前に立ったラコックは、平然と反旗を翻す。 戦いの結果は、人の心までも変えてしまうのか。
解放軍は北極ポートに進軍を続けている。後方の誰もが、決断を迫られていた。野心に駆られたラコックは、追い詰められたフォンシュタインは、そして病に臥すドナンは……。 兵士たちの知らぬ場所で、なにかが次々と動く。
北極ポートを目前とする地点まで進出した太陽の牙たちと解放軍。だが、そこに突然の停戦命令が。一体、なにが起こっているのか? 前線の若者たちの知らぬ間に、交渉のテーブルについた者たちとは……。
ラコックとカルメルの間で、独立承認の仮調印が行われた。クリンたちの戦いは、ドナンの信念は、サマリンの意志は、全てが無になるのか。そんな中、重篤の父に会うために、クリンが北極ポートに降り立った。
私に与えられた役割は、道化なのか。武装解除の呼びかけを拒むサマリン博士。だが、狡猾なラコックは連邦軍に挑発行動を繰り返させる。撃ってはいけない。撃っては、敵の手に乗るだけだ。分かってはいても、戦士の心情は……。
ダグラムを押し立てた凱旋パレード。それはどこか虚しく、ダグラムが遠くなってしまったような気がする。真実はどこにあるのか。やがて、薄皮をはがすようにそれが見えてくる。 どうやら、まだ戦いは終わっちゃいないようだぜ。
裏切り者カルメルや、ラコックの好きにはさせない。なんとしても、サマリン博士を取り戻さなくては。断崖絶壁に囲まれた海辺の別荘へ、翼をつけたダグラムが飛ぶ。 ダグラム初の音楽シーンが見もの。
カルメルは懸命にラコックと渡り合っていた。だが、ラコックは着々と自分のペースで物事を進めてゆく。独立はやはりまやかしだったのだ。ダグラムを奪い返し、サマリン博士を取り戻しても、もう全ては遅いのか……。
包囲網の中、Jロックとサマリン博士が抜け出ていった。逃げたのか。彼らまでが。だが、銃弾に襲われながらも、博士が重大な決断を下したことに、太陽の牙たちは気づいていなかった。大団円を前に、大いなる人が、最後の言葉を語る。
1発の銃声で始まった動乱は、1発の銃声で終わるのか。「寄生虫」と罵られた男が銃口を向けた先には……。 全ては終わった。誰もが武器を捨てようとした時、ダグラムは荒野に向かって歩き始めた。