走るのは自分だ!走らされるのではない!
アオイの新オーナーに就任した名雲がもたらしたニューマシン「アルザード」が15回大会を席巻する。ガーランドで挑んだハヤトはまともな勝負すらできず自暴自棄に陥るが、新生「νアスラーダ」でアルザードに立ち向かう。だがアルザードには、非人道的な秘密とアスラーダとの因縁が隠されていたのであった。
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第14回WGPX最終戦、自分の指示にアスラーダが異を唱えたことをきっかけに、ハヤトは第16回大会では、自分の意思だけで操作できるガーランドをニューマシンとして使いたいと修に打ち明ける。機会と人間、それぞれの在り方とその関係を問う新章のスタートだ!
葵今日子が突然オーナーから解任された!後任は、謎のニューマシン“アルザード”とそのドライバー、フィルを連れた、何処か得体の知れない男、南雲京志郎。しかし、そのニューマシンの驚異の走りは、今日子のみならず、新条の、そして加賀の運命をも変えていく…。
第15回WGPX開幕。快進撃を続けるアルザードに対し、ガーランドで参戦したハヤトは思い通りの成績をあげられず、深刻なスランプに陥っていた。途中でレースを投げ出し、強いマシンを求め荒れるハヤトに、あすかの慰めも届かない。一方その頃、フィルの運転に異常の兆が…。
力強い走りで、観客を沸かせるストックカー・レーサー。彼こそ、アオイを去りアメリカで自分との戦いをはじめた新条直樹その人だった。新条と久しぶりの再会を果たしたハヤトは、「走るのは俺だから」と気負うことなく語る新条の言葉に、我が身の不明に気づかされ…。
アルザードの完璧な走りは、人間をマシンが操ることによって実現されたもの?それでいいのか?αニューロによりボロボロになりつつあるフィルに、ハヤトは問いかける。そしてマシンと人間のあり方について、自身も考えさせられたハヤトは、修に重大な頼みごとを持ちかけて…。
新生“νアスラーダ”と深い信頼で結ばれたハヤトは、超加速を実現するスパイラルブーストや、新たに生み出したリフティングターンを武器に大躍進。シューマッハ以来の伝統に則り、ユニオンから復活した新条も加えレース後半戦はますますヒートアップして行くが…。
優勝されることを恐れた南雲の手で、拉致されてしまったハヤト。その計画を偶然耳にしていたフィルは、前夜に投げかけられて以来、心の中に響きわたり続けるハヤトの声に応えるかのように、知る限りの事実を加賀に伝えると、自らもハヤトの捜索に加わっていくが…。
薬物により右腕が動かないため、あすかのスカーフでハンドルに固定してまで決勝レースを続けるハヤト。いびつな設計思想の兄弟マシンに、アスラーダで決着をつけるためだ。だが南雲の指示をインプットされたアルザードに、フィルの意思無視の体当たりを仕掛けられ絶体絶命!